1. 今後のデータ活用の「次の一手」を考える
ウェブサイトやアプリの改善に、アクセス解析は不可欠です。多くの方がGoogle Analytics 4 (GA4) を利用されていると思いますが、日々の運用の中で「もっと広告の効果を正確に知りたい」「ユーザーがサービスをどう使っているか、もっと深く理解したい」「複数のサイトをまたぐユーザーの動きをきちんと追跡したい」といった課題を感じることはありませんか?
GA4は非常に高機能で、しかも無料で利用できる素晴らしいツールですが、決して万能ではありません。特に、世界的にプライバシー保護の動きが強まる中で従来の計測方法が難しくなったり、より専門的な分析や、手厚いサポートが必要になったりする場面では、GA4だけでは対応しきれないケースも出てきています。
この記事では、そうした「GA4の次の一手」を探している方に向けて、有料アクセス解析ツールの中から代表的な2つをピックアップしました。一つは、日本国内で多くの導入実績を持つ広告効果測定ツール「EBiS(アドエビス)」。もう一つは、シンプルさと使いやすさが魅力のウェブ/プロダクト分析ツール「Usermaven」です。これらのツールがGA4とどう違うのか、どんな課題を解決してくれるのかを詳しく解説し、あなたのビジネスに最適なツール選びをサポートします。
2. そもそもアクセス解析ツールとは?
アクセス解析ツールは、いわばウェブサイトやアプリの「健康診断」をしてくれる道具です。どれくらいの人が訪れ(訪問者数)、どのページを見て(閲覧ページ)、どれくらいの時間滞在し(滞在時間)、どこからやって来たのか(流入経路)、そして最終的に期待した行動(購入や問い合わせなど)をしてくれたのか(コンバージョン)といった基本的な情報を計測し、分析することができます。これらのデータに基づいて、サイトの課題を発見したり、改善策の効果を測ったり、マーケティング施策の成果を確認したりするわけです。
今回ご紹介するEBiSとUsermavenは、どちらも「Webビーコン型」と呼ばれる仕組みを採用しています。これは、ウェブページに埋め込んだ小さなプログラム(ビーコンやタグと呼ばれるもの)を使って情報を集める方法で、リアルタイムに近いデータを取得したり、ユーザーの細かな動きを捉えたりするのが得意な方式です。
3. EBiS(アドエビス)はどんなツール?
EBiSを一言で表すなら、「広告の効果を”正確に”測定し、投資対効果を最大化したい」企業向けの、国内実績No.1ツールと言えるでしょう。
株式会社イルグルムが提供するEBiSは、特に広告の効果測定に特化した国産のプラットフォームです。複数の広告媒体やマーケティング施策を展開している場合に、それらが最終的な成果(売上や契約など)にどれだけ貢献したのかを、高い精度で分析することに強みを持っています。GA4だけでは捉えきれない、広告が間接的に成果へ貢献した度合い(アトリビューション)や、Web上での行動が実際の契約や購買にどう結びついたのかを明らかにすることに力を発揮します。
EBiSの主な特徴は以下の通りです。
- 広告の費用対効果(ROI)を正確に把握: どの広告への投資を増やすべきか、あるいは減らすべきか、データに基づいた明確な判断材料を提供します。
- Cookie規制に強い計測技術: 近年、GA4などの従来の計測方法が影響を受けやすいCookie規制に対し、EBiSは独自の「1st Party Cookie」技術を用いることで対抗。データの欠損を最小限に抑え、計測の精度を保ちます。
- 手厚い日本語サポート: 日本の企業が開発・提供しているため、導入時の設定から日々の活用方法まで、専門の担当者が日本語で丁寧にサポートしてくれます。分析ツールの利用経験が少ない企業でも安心して導入できます。
- クロスドメイン計測も得意: 関連するウェブサイト(例えば、自社サイト、外部の予約サイト、決済代行ページなど)にタグを設置すれば、ユーザーがこれらのサイト間を移動した際の行動も、途切れることなく一貫して追跡・分析することが可能です。
4. Usermavenはどんなツール?
Usermavenを一言で表すなら、「ウェブサイトと製品(サービス)の分析を、”手軽に”始めたい」人向けのシンプルツールと言えます。
「もっとも簡単なウェブサイト・プロダクト分析プラットフォーム」というキャッチフレーズを掲げるUsermavenは、海外で開発された比較的新しいツールです。最大の特徴は、専門的な知識がなくても直感的に操作できる、そのシンプルさにあります。ウェブサイトを訪れたユーザーが、その後どのようにサービス(プロダクト)を利用しているか、その一連の流れ(カスタマージャーニー)を一つのツールでまとめて分析することに長けています。
Usermavenの主な特徴は以下の通りです。
- Webサイト分析とプロダクト分析を統合: GA4が主にウェブサイトのアクセス状況分析に軸足を置いているのに対し、Usermavenは特にSaaS(ソフトウェアサービス)やECサイトなどで重要になる「プロダクト(サービス)自体の利用状況」を詳しく分析する機能が充実しています。
- 導入・設定が驚くほど簡単: 複雑な初期設定に悩まされることなく、基本的なタグを一つウェブサイトに設置するだけで、クリックやフォーム送信といった多くのユーザー行動を自動で計測し始めます。GA4で必要となるような煩雑な設定作業から解放されます。
- プライバシーへの配慮と柔軟な計測: GDPR(EU一般データ保護規則)など、世界の主要なプライバシー基準に対応しています。ユーザーのプライバシーに配慮し、必要に応じてCookieを使わない計測モードを選択することも可能です。
- AIによる分析サポート: 集められたデータの中から、改善につながる可能性のあるポイント(例えば、「このページの離脱率が高い」「この機能の利用者が増えている」など)をAIが自動で見つけ出し、分かりやすく提案してくれます。
- クロスドメイン計測にも対応: EBiSと同様に、関連サイトにタグを設置することで、複数のドメインをまたいだユーザーの行動を追跡できます。
5. 機能面でEBiS vs Usermaven vs GA4は何が違う?
では、具体的な機能について、EBiS、Usermaven、そして比較対象としてのGA4がそれぞれどのような特徴を持っているのか、詳しく見ていきましょう。
5-1. データ収集 正確さと手間を考える
アクセス解析において、分析の土台となるデータの「質」と、それを集めるための「手間」は非常に重要です。
近年、AppleのITP(Intelligent Tracking Prevention)などに代表されるプライバシー保護強化の動きにより、従来のCookieを使ったユーザー追跡が難しくなっています。これはGA4も例外ではなく、計測できるデータが欠損してしまうリスクを抱えています。
EBiSは、この課題に対して**「1st Party Cookie」(ウェブサイト自身が発行・管理するCookie)を活用する技術で対応しています。これにより、Cookie規制の影響を受けにくく、GA4と比較してより正確で欠損の少ないデータを収集できる**可能性が高まります。特に、広告の費用対効果を厳密に測定したい場合には、この計測精度の高さが大きな強みとなります。また、過去最大366日間のデータを遡って分析できる点も特徴です。導入時の設定にはある程度の専門知識が必要な場合もありますが、その点は専任担当者のサポートがカバーしてくれます。
一方、Usermavenのデータ収集における最大の魅力は、その手軽さです。「自動イベントキャプチャ」機能により、基本的なタグを一つ設置するだけで、ウェブサイト上でのクリック、フォーム送信、ページビューといった主要なユーザー行動を自動で計測してくれます。GA4で必要となるような、個別のイベント設定の手間が大幅に省けるため、「まずは簡単に分析を始めたい」という場合に最適です。さらに、国際的なプライバシー規制(GDPR/CCPA)に準拠しており、ユーザーの同意状況などに応じてCookieを使わない計測モードを選択できる柔軟性も持っています。
そして、複数のウェブサイトを運営している場合に重要になるのが**「クロスドメイン計測」**です。例えば、ユーザーが企業のブログ記事を読み(ドメインA)、そこからリンクされているECサイトで商品をカートに入れ(ドメインB)、最終的に外部の決済サービスで支払いを完了する(ドメインC)といった一連の行動を、途切れさせずに追跡する技術です。EBiSもUsermavenも、関連するすべてのサイトに計測タグを設置することで、このクロスドメイン計測に対応しています。これにより、分断されがちなユーザーの購買プロセス全体像を把握し、どの接点が成果に貢献したかを正確に評価することが可能になります。GA4でもクロスドメイン計測の設定は可能ですが、設定が複雑であったり、特定の条件下で計測がうまくいかなかったりするケースも報告されており、EBiSやUsermavenの方がスムーズに導入・運用できる可能性があります。
5-2. 分析機能でどんな「気づき」を引き出せるか
集めたデータをどのように分析し、ビジネス改善につながる「気づき」を得られるかが、アクセス解析ツールの価値を決めます。
広告効果測定の領域では、EBiSがGA4に対して明確な優位性を持っています。GA4の標準的なレポートは、コンバージョン(成果)直前の接点(ラストクリック)を重視する傾向がありますが、実際には成果に至るまでにユーザーは複数の広告やチャネルに接触しています。EBiSは、これらのすべての接点が成果にどれだけ貢献したかを評価する「アトリビューション分析」に強く、間接的な広告効果もしっかりと可視化します。さらに、主要な広告媒体から広告費用データを自動で取り込み、手間なく正確な費用対効果(ROI)を算出できます。そしてEBiSの最大の特徴とも言えるのが、Web上の行動(例:資料請求、デモ申し込み)と、その後の営業活動を経て成立した実際の契約や売上といった「実成果」(オフラインデータ含む)を結びつけて分析できる点です。これにより、「どのマーケティング施策が本当にビジネスの利益に貢献しているのか?」という問いに、データに基づいて答えることができます。これはGA4単体では実現が非常に難しい分析です。
一方、Usermavenは、ウェブサイトへの集客から、その後のプロダクト(サービス)利用までを一気通貫で分析できる点に独自性があります。特にSaaS企業やECサイトでは、単にサイトへのアクセス数を増やすだけでなく、「顧客がサービスをどのように利用しているか」「どの機能がよく使われ、どこでつまずいているか」といったプロダクト内の行動を理解することが、サービスの改善や解約率の低下に直結します。GA4は汎用的なツールであるため、こうした専門的なプロダクト分析には限界がありますが、Usermavenは**「ファネル分析」(ユーザーが目標達成までに各ステップをどれだけ通過したかを見る分析)や「ユーザージャーニー分析」**(個々のユーザーがたどった具体的な行動経路を追う分析)といった機能が充実しており、顧客体験の全体像を深く理解するのに役立ちます。さらに、AIがデータの中から自動で重要な「インサイト(気づき)」を抽出し、「このページの改善が必要です」「このセグメントのユーザーはエンゲージメントが高いです」といった具体的な提案をしてくれるため、データ分析の専門家でなくても、改善アクションにつながるヒントを得やすいのが大きな魅力です。
クロスドメイン計測ができることで、これらの分析はさらに強力になります。例えば、複数のドメインをまたいだファネル分析を行い、どのサイトのどの段階でユーザーが離脱しているのかを特定したり、最終的な成果に対して各ドメインがどのように貢献したかをアトリビューション分析で評価したりすることが可能になります。
5-3. 連携機能で他のシステムとの繋がりをもつ
アクセス解析ツールを単体で使うだけでなく、社内の他のシステムと連携させることで、データ活用の可能性はさらに広がります。
EBiSは、日本のビジネス環境で広く利用されている様々なシステムとの連携に強みを持っています。MA(マーケティングオートメーション)、CRM(顧客管理システム)、ECカートシステム、さらには企業独自の基幹システムなど、多岐にわたるツールとの連携実績が豊富です。これにより、例えば広告経由で獲得したリード(見込み客)情報と、CRMに記録されている営業活動の進捗、そして最終的な契約情報を紐付けて分析するなど、より深く、包括的なデータ活用が可能になります。また、API(Application Programming Interface)を通じた柔軟なデータ連携にも対応しており、企業独自のニーズに合わせたカスタマイズも行えます。
Usermavenは、Google広告、Meta広告(Facebook/Instagram広告)、LinkedIn広告といった、グローバルに展開されている主要な広告プラットフォームとの連携がスムーズに行えるように設計されています。これにより、広告キャンペーンの成果をUsermavenのダッシュボード上で一元的に確認・分析することが可能です。また、Zapier(様々なWebサービスを連携させるツール)などを介して、他の多くのマーケティングツールや業務ツールと連携させることもできます。ただし、日本国内特有のビジネスツールとの直接的な連携オプションについては、EBiSに比べて限られる可能性があります。
自社が利用している、あるいは将来的に連携させたいと考えているシステムの種類によって、どちらのツールがより適しているかが変わってきます。
5-4. 各ツールの「強み」のまとめ
これまでの比較を踏まえ、それぞれのツールの特に際立った「強み」と言えるポイントを改めて整理します。
EBiSならではの強み
- 高精度な計測: 1st Party Cookie活用により、Cookie規制下でも信頼性の高いデータを収集。
- 手厚い日本語サポート: 専任担当者による導入から活用までの伴走支援。
- 実成果との紐付け: Web上の行動と、実際の契約や売上(オフライン含む)を結びつけた分析が可能。
- 広告代理店向け機能: 複数クライアントの管理やレポーティングを効率化する機能が充実。
Usermavenならではの強み
- 圧倒的なシンプルさ: 専門知識がなくても直感的に使えるインターフェースと簡単な導入プロセス。
- Webとプロダクトの統合分析: サイト訪問からサービス利用まで、顧客体験全体を一つのツールで可視化。
- AIによるインサイト生成: データ分析の手間を省き、改善につながるヒントを自動で提示。
- プライバシー重視設計: 国際基準に準拠し、Cookieレス計測も選択可能。
- SaaS/EC特化レポート: 特定のビジネスモデルに最適化された分析レポートを標準装備。
6. 誰にとって使いやすいか?
どんなに高機能なツールでも、使いこなせなければ意味がありません。ここでは「使いやすさ」の観点から両ツールを比較します。
EBiSは、多機能であるがゆえに、すべての機能をマスターするにはある程度の学習時間が必要です。しかし、インターフェースは日本のビジネスユーザーが理解しやすいように設計されており、特にマーケターが日常的に必要とする情報にはアクセスしやすいように工夫されています。そして何より、専任担当者による手厚い導入トレーニングや運用サポートが提供されるため、ツールの使い方に不安がある方でも、段階的にスキルアップしながら活用を進めることが可能です。GA4の多機能さや設定の複雑さに戸惑った経験がある方にとっては、この「教えてもらえる」環境は大きな安心材料となるでしょう。
一方、Usermavenは、その**「シンプルさ」と「直感性」**を最大の武器としています。インターフェースは無駄がなく、専門用語も最小限に抑えられているため、マニュアルをじっくり読み込まなくても、多くの機能を感覚的に操作することができます。学習にかかる時間は非常に短く、導入後すぐに価値を実感しやすいのが特徴です。複雑な設定やレポート作成に時間をかけたくない、あるいはデータ分析の専門家が社内にいないといった場合には、Usermavenの手軽さが非常に魅力的に映るはずです。
7. サポート体制の比較!困ったときに頼れるか?
ツールを使っていると、どうしても疑問点や問題が発生することがあります。そんな時に、どれだけ迅速かつ適切なサポートを受けられるかは、ツール選びの重要なポイントです。
EBiSのサポート体制は、国産ツールならではの手厚さが際立っています。導入時には専任の担当者がつき、企業の目的に合わせた初期設定や活用プランの策定をサポート。その後も、定期的なミーティングでの効果測定レビューや改善提案、電話やメールでの問い合わせ対応、さらには豊富なオンラインマニュアルや使い方動画の提供など、多岐にわたるサポートメニューが用意されています。まさに「伴走型」の支援であり、GA4のように基本的に自己解決が前提となるツールとは対照的に、”困ったらいつでも相談できる”という安心感があります。特に、アクセス解析ツールの運用経験が少ない企業にとっては、このサポート体制は非常に価値が高いと言えます。
Usermavenのサポートは、主にオンラインのドキュメント(FAQや使い方ガイド)と、メールによる問い合わせ対応が中心となります。基本的にサポートは英語での提供となるため、その点に留意が必要です。ただし、前述の通りツール自体が非常にシンプルで直感的に設計されているため、複雑な操作で迷う場面は少なく、サポートを必要とする頻度はEBiSほど高くはないかもしれません。オンラインドキュメントは充実しており、英語での情報収集に抵抗がなければ、多くの疑問は自己解決できるでしょう。
8. 料金体系の比較でコストと価値のバランスを確認しよう
GA4が無料で利用できるのに対し、EBiSやUsermavenは有料のツールです。その費用に見合う価値があるかどうか、料金体系と提供される価値を比較検討してみましょう。
EBiSの料金は、初期費用が無料なのが特徴です。月額費用は、標準機能が含まれる**「基本料金(定額)」と、ウェブサイトのPV数などに応じた「従量課金」の組み合わせ**で構成されます。より高度な機能を利用したい場合は、別途オプション料金が必要になります。具体的な金額は、企業の規模や利用する機能によって変動するため、個別の見積もりが必要となります。初期投資を抑えて始められる点はメリットですが、利用規模やオプションによっては月額費用が高くなる可能性もあります。判断のポイントは、EBiSが提供する高精度な計測、詳細な分析機能、そして手厚いサポート体制に、どれだけの価値を見出すか、という点になります。
Usermavenは、機能と計測可能なイベント数(クリックやページビューなどの合計数)に基づいた、明確なプラン別の定額制を採用しています。「Proプラン」(月額$12~)、「Premiumプラン」(月額$42~)、「Enterpriseプラン」といった選択肢があり、それぞれの料金と利用可能な機能はウェブサイト上で分かりやすく公開されています。月間のイベント数に応じて料金が段階的に設定されているため、自社の利用規模に合わせて無駄なくプランを選ぶことができます。比較的低コストからスタートでき、予算の見通しが立てやすいのが大きなメリットです。
では、なぜ無料のGA4があるのに、有料ツールを検討する必要があるのでしょうか? それは、有料ツールがGA4だけでは得られない付加価値を提供しているからです。例えば、より**「正確なデータ計測」、広告効果や顧客行動に関する「より深い分析」、SaaSやECといった特定のビジネスモデルに最適化された「専門性」、困ったときに頼れる「手厚いサポート」、そして日々の分析業務の「効率化」**などが挙げられます。特に、広告に多額の費用をかけている企業や、ウェブサイトやアプリがビジネスの根幹をなしている企業にとっては、有料ツールへの投資が、結果としてコスト以上のリターン(売上向上やコスト削減)を生み出す可能性は十分にあります。
9. プライバシーとセキュリティも重要!データ管理の安全性
個人情報の保護がますます重要視される現代において、利用するツールがデータを安全かつ適切に取り扱っているかは、極めて重要なチェックポイントです。
EBiSは、日本の個人情報保護法に準拠した運用を行っており、データセンターも国内に設置するなど、国内企業が安心して利用できる体制を整えています。情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)の認証を取得しており、組織的なセキュリティ管理が行われていることも信頼性の証左です。
Usermavenは、GDPR(EU一般データ保護規則)やCCPA(カリフォルニア州消費者プライバシー法)といった国際的なプライバシー基準に準拠していることを明示しており、グローバルにビジネスを展開する企業にとっても安心して利用できる選択肢となります。データの暗号化や安全な通信プロトコルの使用など、標準的なセキュリティ対策も講じられています。
どちらのツールも、現代のビジネスツールとして求められるプライバシー保護とセキュリティ対策には高い意識を持って取り組んでおり、安心して利用できるレベルにあると言えます。選択にあたっては、自社のビジネス展開エリアや、特に遵守すべき法規制などを考慮に入れるとよいでしょう。
10. 最終チェック!あなたの会社に合うのはどちらか?
これまでの比較を踏まえ、あなたの会社の状況や目的に照らし合わせて、どちらのツールがより適しているか、最終的な判断を下しましょう。
10-1. EBiS(アドエビス)が適しているケース
- GA4の計測精度、特にCookie規制による影響に課題を感じている。
- 複数のWeb広告(検索、ディスプレイ、SNSなど)の貢献度を、間接的な効果も含めて正確に把握したい。
- 広告にかけたコストと、実際の売上や契約といった「実成果」を結びつけて、厳密なROI(投資対効果)を評価したい。
- 複数のドメイン(自社サイト、ECサイト、予約サイトなど)にまたがるユーザーの行動を、途切れなく正確に追跡・分析したい。
- 日本語での手厚い導入サポートや、継続的な運用コンサルティングを必要としている(特に分析ツール初心者)。
- 広告代理店として、複数のクライアントの広告効果測定やレポーティングを行っている。
- データ分析にしっかり取り組み、マーケティング成果を最大化するために、ある程度の予算を確保できる中堅企業や大企業。
10-2. Usermavenが適しているケース
- GA4の設定やレポート画面が複雑で、もっとシンプルで直感的に使えるツールを探している。
- ウェブサイトへの集客だけでなく、自社で提供しているプロダクト(SaaSやアプリ、ECサイトの商品など)がどのように利用されているかを詳しく分析したい。
- データ分析の専門知識がなくても、AIのサポートを受けながら、改善につながるインサイトを得たい。
- できるだけ低いコストで、かつ迅速にアクセス解析・プロダクト分析を始めたいスタートアップや小規模企業。
- グローバルなプライバシー規制(GDPRなど)への対応を重視している。
- 英語での情報収集や、英語でのサポート(メール中心)に抵抗がない。
- クロスドメイン計測を、できるだけ簡単な設定で実現したい。
10-3. GA4で十分かもしれないケース
- 主な目的が、ウェブサイトの基本的なアクセス状況(訪問者数、ページビュー、流入元など)を把握することである。
- 広告効果測定について、そこまで厳密な精度や詳細なアトリビューション分析を求めていない。
- 分析対象が主にウェブサイトであり、プロダクト(サービス)内部の詳細な利用状況分析の必要性が低い。
- ツール導入にかけられる予算が非常に限られており、無料の範囲内で運用したい。
- GA4の複雑な設定や分析手法についても、マニュアルやオンライン情報を活用して自力で学習・解決できる、あるいはする意欲がある。
11. まとめ!GA4の先へ データ活用の質を高める選択を
Google Analytics 4 (GA4) は、多くの企業にとってアクセス解析の出発点となる強力な無料ツールです。しかし、ビジネスが成長し、より高度なデータ活用が求められるようになると、GA4だけでは見えてこない課題や、手が届かない領域が出てくることも事実です。EBiSとUsermavenは、そうした「GA4の次の一手」を考える際に、それぞれ異なる強みを持った有力な選択肢となります。
EBiSは、その高精度な計測技術と、広告効果測定に関する深い分析機能、そして国内企業に最適化された手厚いサポート体制によって、マーケティング投資の効果を最大化し、ビジネスの成果に直結するデータ活用を支援します。
一方、Usermavenは、徹底されたシンプルさと、ウェブサイト分析とプロダクト分析のシームレスな統合、そしてAIによるインサイト提供によって、データ分析のハードルを大きく下げ、あらゆる担当者が迅速にデータに基づいた意思決定を行える環境を提供します。
どちらのツールも、複数のドメインをまたいだユーザー行動を追跡できるクロスドメイン計測に対応しており、現代の複雑なカスタマージャーニーを理解する上で重要な機能を提供しています。
最終的にどちらのツールを選ぶべきかは、あなたの会社が抱える具体的な課題、達成したい目標、利用できる予算、そしてチームのスキルや体制によって異なります。「広告効果の正確な把握」が最優先なのか、「プロダクト利用状況の理解」が急務なのか、「とにかく簡単に始めたい」のか、「手厚いサポートが不可欠」なのか。自社の状況をしっかりと見極めることが重要です。
幸いなことに、多くの有料ツールでは無料トライアルやデモンストレーションが提供されています。ぜひ実際にツールに触れてみて、その操作感や得られる情報の質を確かめてみることをお勧めします。
適切なアクセス解析ツールは、単なるデータ収集ツールではなく、ビジネスの成長をナビゲートしてくれる羅針盤のような存在です。この記事が、あなたの会社にとって最適な羅針盤を見つけるための一助となれば幸いです。